中学生にとっては嬉しいけど、高校になってから苦労する特色選抜
特色選抜とは、従来の一般入試とは異なり、内申書や面接、作文などの結果を元に合格か不合格か決まる試験です。公立高校に進学する場合はこれまで推薦入試と一般入試のみだったのが...特色選抜を課す公立高校が大牟田でも増えてきています。
学校からの推薦書が必要な推薦入試とは違い...特色選抜は、これまでの推薦入試のような試験を学校の推薦書なしで受けることができます。一言で言うと、自己推薦型の入試形式といえます。
学校の推薦書が必要ではない以上、推薦入試は生徒のこれまでの実績にフォーカスした試験で特色選抜は生徒の未来にフォーカスした試験といえるでしょうか。
多くの生徒が希望の高校に入りやすくなる一方で、塾講師として懸念していることがあります。
それは、特色選抜の導入で多くの生徒が高校の勉強に"さらに"ついていけなくなる可能性が高いことです。
一般入試で高校受験を突破する場合は、
早くて入試の1年前から勉強をし始め、遅い人でも10月から受験勉強に取り組みます。
ただ、特色選抜が導入されたことにより、受験勉強をしない生徒が増加しています。
現役の中学生に聞くと...
「みんな特色選抜で行くから勉強してないですよ」
とのこと....
高校の学習内容は
中学校の学習内容が理解できた前提での内容になります。
つまり、
中学校の内容が疎かになっている状態で、高校の内容を習い始めるのでちんぷんかんぷんなわけです。
高校受験→大学受験であれば...指定校推薦やAO入試などでいきたい大学に行ける生徒が増えることは大歓迎なのですが...
(高校の勉強は大学の勉強の延長戦ではありませんからね...)
通過地点である中学→高校
で、勉強しなくても合格するようになるのは、
大学受験を考えている生徒にとっておすすめできるようなものではありません。
(高校の勉強は中学の勉強の延長線上)
大学受験を考えているのに、
二次方程式が解けない、不定詞がよくわからない
という状態で高校に入学してしまうと...本人が苦労することになります。
進学校に限定した話でいうと...中学校の内容はわかってて当然
このようなスタイルで授業が始まります。
勉強は選択肢ですので...
勉強したい人がすればいいものだと思っています。
ただ、100歩譲って、大学受験をしようとしている生徒が高校受験を楽して突破しようとするのは、どうなんだろうと思うのです。
当塾では...
中学3年生はバリバリバリバリ勉強してもらいます。
特色選抜や推薦選抜、私立高校の受験関係ないしに、バリバリ勉強してもらいます。
「バリバリやってもらうからね」と塾生にいうと、だいたいみんな顔がひきつってます(笑)
特に大学受験をする予定でかつ特色選抜で高校を受験する生徒は、受験勉強の側、高校の数学と英語の指導も始めます。
(当塾は無学年生ですので...小学5年生で中学1年生の内容の半分が終わった塾生や中学1年生で高校1年生の数学をやっている塾生もいるのですが...)
塾をいつ卒塾しても、困らないように在塾中にいろいろサポートできたらと思います。