受験期こそ生活習慣を見直そう
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2025年12月16日
高専(工業高等専門学校)は企業の即戦力となる人材を育成することを目的とした高等専門学校です。
学校にもよりますが過半数が偏差値60以上と、比較的レベルの高い学校になっています。
基本的には理系科目をメインに、各学科の専門分野を高校1年生から大学2年生の年まで、5年間みっちり勉強します。
就職率が非常に高いことでも知られ、その割合は99%と高い数値を維持しています。
就職以外にも、大学編入や専攻科といった進学システムも備えています。
メリット編は既に公開していますのでよければそちらもご覧ください。
本記事では高専を卒業することによる就職に関するデメリットをご紹介します。

大企業に比較的入社しやすい高専生ですが、大きなデメリットとしてまず挙げられるのは給与面です。
大卒並の基本給で雇う企業は残念ながら非常に少ないです。
理由としては以下が考えられます。
①について
なぜ企業は高専に求人を出してくれるのか?
即戦力となる専門性の高い授業を受け、スキルを身に着けていることも理由としては挙げられますが、
勉強ができるということもありますが、比較的真面目な学生が多いなど、このあたりが評価されていると思います。
このような人材を大卒よりも安いコストで雇えるならば「推薦枠」というある種特別枠を準備してでも採用したくなるものです。
②について
高専の知名度は決して高いものではありません。
最近になって、高専卒を公表するYouTuberや、アニメの影響などで徐々に認知されつつありますが…。
それでも、どんなことを学び、どんな校風で、どんな進路に進めるのかなど詳しいことはまだまだ知られていません。
筆者も、高専卒と伝えると、「高専って何?」「何年制だっけ?」と聞かれることが多々あります。
高専は5年制です。
高1~大2までの5年間になります。最終的な学位は「準学士」と呼ばれるものになります。
大卒ならば学士、短大なら短期大学士です。
ただ、在籍年数だけでいくと短期大学と同じになります。
そのため企業側も短大・高専と内容をまとめて求人を出すパターンが多いようです。
高専の勉強内容は、大卒に負けないくらい充実したカリキュラムだとは思いますが、それでも大卒より低い給料に設定されがちというデメリットは理解しておくべきです。
大手に就職しやすいというメリットが享受できる代わりに、給与面では不利なのが高専最大のデメリットであると言えます。

こちらも給与面の話になります。
もともとあまり高く設定されることがない給料に加えて、その上がり方も同じ会社に就職した大卒社員に比べると遅いといわれています。
これは下記のような理由が考えられます。
大手メーカーで多い会社の形態に「ホールディングス」があります。
これは親会社を頂点に、事業ごと、業種ごとに子会社に分けているものです。
高専卒は「大手メーカー」に就職はしやすいですが、親会社に勤められるとは限りません。
多くは子会社に配属されることが多いです。
子会社に配属されるとはどういうことか。
各子会社を統括するための管理職である社員の多くは親会社に在籍しています。
管理職を自部署から出すのではなく、親会社の社員が転勤でよそから来て交代制で務めることが多いのです。
つまり、子会社に在籍している限りはなかなか管理職になれない、昇進しにくいということなのです。
基本的に大卒社員が管理職候補として親会社で経験を積んでいますので、高専生が管理職になるくらい出世するには社内で実績を積み、親会社在籍になる必要があります。
子会社だから昇進できないというわけではなく、企業によっては親会社転籍制度を設けているところもありますので、就活の時にはしっかり確認しておく必要があります。
もちろん、子会社がない企業や親会社に高専生が入社できるパターンもありますが、どうしても大卒と並べて評価されがちになってしまうのでやはり昇進は難しいことが多いです。
昇給に関しても同じで、元の給料が低いので上がり幅も狭いということがあります。
ただし、最近は年功序列制ではなく成果制になりつつありますので、人一倍努力することでカバーすることは十分可能です。
福利厚生面で学歴による差をつけられることも基本はありませんので、そこは安心していただければと思います。
生活するにはお金は必要不可欠です。
高専生の場合、大手に就職したからといって、必ずしも給料が高いとは言えません。
いざひとりで生活を始めた時に、苦しい思いをしなくてもいいように福利厚生面と給与面はしっかり吟味していただきたいと思います。
なかなか表に出てこない話ではありますので、就活の際はOBの話をしっかり聞きに行くようにしてください。
最低限の生活ではなく、ゆとりのある生活がしたいのであれば、いったいどのくらいのお金が必要かもきちんと把握しておきましょう。
高専生はメーカーに入社するまでは比較的楽ですが、入ってからが大変かもしれません。
就活が簡単だと思って適当にせず、自分の生活イメージをきちんと持って、就活するようにしましょう。
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