わからない問題に遭遇したり、学習内容が理解できない場合のイライラの原因は?

大牟田市・オンラインで完全個別指導・少人数個別指導の英語塾・進学塾・有明高専専門塾を運営しているきただです。

勉強していて難しい学習内容やわからない問題にぶつかるとイライラしてしまう生徒って実は多いです。

塾でイライラしてしまう分には僕がフォローできますが、自宅で勉強中にイライラしてしまうと、お父さん・お母さんとケンカになったりします。

なぜ、勉強中にわからない問題にぶつかるとイライラしてしまうのでしょうか?

学習指導をやっていて感じることを元に本記事を執筆しました。

ですので、もしかしたら一般的に言われていることと違う内容になっているかもしれません。

原因1 認知の歪み

認知の歪み(Cognitive Distortion)は、私たちが現実を歪めて解釈し、非現実的またはネガティブな結論に至る思考パターンを指します。これらの思考の歪みは、ストレスや不安、落ち込みを引き起こす原因になることが多いです。

以下に認知の具体例について解説しますが、

勉強での認知の歪みの例としては、「〇〇くんが解けるのに私が解けないなんておかしい」「解けないと私はだめなんだ」などがあります。この認知の歪みが原因でイライラしてしまう塾生は多いです。

人間誰しもが認知の歪みを持っているので、認知の歪みがあるから落ち込む必要はなく、「そういう癖があるのか」と認識することが大切です。

認知の歪みの種類は以下の通りです。

1. 白黒思考(All-or-Nothing Thinking)

 物事を極端に「すべてか無か」で考えることです。中間の状況を認めず、成功か失敗のどちらかで物事を判断します。

例:「私は完璧にできなかったから、このプロジェクトは完全な失敗だ。」

2. 一般化のしすぎ(Overgeneralization)

 一度の出来事や限られた情報から、全体がそうであると考えることです。

例:「面接で落ちた。もうどこの会社にも採用されないだろう。」

3. 心のフィルター(Mental Filter)

 1つのネガティブな側面だけに集中して、ポジティブな側面を無視することです。

例:「プレゼンで褒められた部分もあったけど、一つの質問に答えられなかったから、全体的に失敗だった。」

4. マイナス思考の自己化(Discounting the Positive)

 自分の成功やポジティブな出来事を過小評価し、「それは偶然だ」や「誰でもできることだ」としてしまうことです。

例:「テストで高得点を取ったけど、運が良かっただけだ。」

5. 読心術(Mind Reading)

 他人が自分のことをどう思っているかを、証拠もないのに勝手に推測し、その推測を事実だと信じることです。

例:「あの人が私を無視したのは、私が嫌われているに違いない。」

6. 過大視と過小視(Magnification and Minimization)

 自分の失敗を過大に評価し、自分の成功や他人の成功を過小評価することです。

例:「ちょっとしたミスで、もうみんなから信用を失ったに違いない。」

7. 感情的理由付け(Emotional Reasoning)

 自分が感じた感情を、そのまま現実として捉えることです。

例:「私は今不安を感じているから、何か悪いことが起こっているに違いない。」

8. 「すべき」思考(Should Statements)

 自分や他人に対して、「こうすべきだ」「こうでなければならない」といった非現実的な期待を押し付けることです。

例:「私はもっと努力すべきだし、他の人ももっとちゃんとやるべきだ。」

9. 個人化(Personalization)

 自分には直接関係のない出来事を、自分に関係していると感じてしまうことです。

例:「友達が元気ないのは、私が何か悪いことをしたからだ。」

このように認知の歪みはたくさん種類があり、これらが多くあると勉強中にイライラしやすくなります。

原因2 脳が未発達

脳が未発達でイライラしたり、感情のコントロールができない原因は、主に脳の「前頭前野(ぜんとうぜんや)」という部分の発達がまだ十分でないことが関係しています。

前頭前野は、感情のコントロールや、計画的に物事を考えたり、自分を抑制したりする機能を担っている部分です。

以下に、脳の未発達と感情コントロールの関係をわかりやすく解説します。

1. 前頭前野の未発達

 前頭前野は、理性や判断力、感情のコントロールを司る脳の部分ですが、発達が完了するのは25歳前後と言われています。特に子どもや思春期の若者は、この部分がまだ成長段階にあるため、感情のコントロールが難しいことがあります。

例: 小さな子どもが怒ったときに物を投げたり、泣き叫んだりするのは、この前頭前野の未発達が原因です。感情が高ぶったときに「どうやって抑えるか」を理性的に考える力がまだ十分でないのです。

2. 扁桃体の働き

 脳には「扁桃体(へんとうたい)」という、感情を感じ取り反応する部分もあります。特に「怒り」や「不安」といった感情に強く反応します。子どもや思春期の若者では、この扁桃体が強く反応する一方で、前頭前野によるブレーキが弱いため、感情の高まりが抑えられず、すぐにイライラしたり怒ったりしてしまうのです。

例: 何か気に入らないことがあったときに、冷静に状況を考えたり、怒りを一時的に抑えることが難しく、すぐに感情的になってしまうのはこのためです。

3. 経験や学習不足

 感情のコントロールは、脳の発達だけでなく、経験や学習によっても身につきます。たとえば、「怒ったときにどう対処するか」「悲しいときにどうすれば気持ちが落ち着くか」といった感情処理の方法を学び、練習することで少しずつコントロール力が高まります。しかし、子どもはこうした方法をまだ学んでいないため、感情が溢れ出しやすくなります。

例: 例えば、失敗したときに「失敗は学びの一部だ」と考えるのは、経験を積んだ大人はできますが、未発達な脳を持つ子どもは「失敗した、ダメだ」と極端に感じてしまいます。

4. ホルモンバランス

 特に思春期には、急激なホルモンの変化が感情に影響を与えます。ホルモンの影響で感情が高まりやすく、イライラしやすい状態が続くことがあります。前頭前野がまだ発達途中であるため、これらの強い感情をうまく処理できずに爆発してしまうことがあります。

例: 思春期の子どもが、些細なことで怒ったり、悲しんだりするのは、ホルモンバランスの変化と脳の未発達が複合していることが多いです。

学びの楽しさに気づくと全て解決する

認知の歪みの修正や大人になってくにつれて勉強のさいのイライラ癖というのは解消されます。

しかし、これには時間がかかるのものです。

そもそも勉強中にイライラしてしまうのは勉強に対して楽しさをまだ感じ取れてないからだと個人的には思うのです。

塾生と話していて、

「難しい問題にぶつかったときに解けてなかったらショックを受けるんですよ」とある塾生が言いました。

そこで僕は、

「え?そう?難しい問題を解いていて、あの考えている時間が楽しくない?脳がフル回転でドーパミンぐがドバドバ出る感覚がいいんだよねー」

と伝えました。

勉強しているときに、難しい問題がくると、考えれるから楽しい

このように認知が修正されると、まず勉強をしていてイライラしなくなります。

難しい問題がきたらラッキー!

そう思うようにすると本当にそう思えるようになります。

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